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⑩韓国のバレンタイン

次回はある歌手の話を書く、と予告していましたが、急遽変更して「韓国のバレンタイン風景」について報告したいと思います。

2002年2月8日~12日、寒い寒いソウルへ旅行してきました。旧正月の休みにぎりぎりかかっていたので、お店がかなり閉まるんじゃないかと心配していましたが、11日までは大抵のお店も平常営業でしたので、思ったほどの影響はありませんでした。

この時期に敢えて行ったのは、航空料金が比較的安いのと、旧正月を迎える韓国の様子を一度見たかったからです。旧正月の休みに入ると、とたんにソウルの道路が空いていて、こんなに車のないソウルは見たことない、っていうぐらいでした。排気ガスが少ないせいか、冬空がきれいに澄みわたり、宗廟を歩いているととても気分が良かったです。また、旧正月に実家へ持っていく贈り物を買い出している人たちがとても多く、百貨店やスーパーはどこも大変な混雑ぶりでした。その旧正月前のソウルで、思いがけず面白い風景にぶつかったのです。バレンタインの様子が日本とだいぶ違う! これは予想もしなかったことでしたが、日本のバレンタインを見慣れたわたしにとっては、かなり興味深いものでした。

ミョンドン(明洞)やシンチョン(新村)、チョンノ(鐘路)などの繁華街に行くと、この時期はバレンタインの雰囲気でいっぱいです。女の子がよく行く雑貨屋に入ると、店全体の半分はバレンタイン関連のグッズで占められていますし、この時期だけ場所を借りて、チョコとデコレーションのショップを開店しているところもあります。チョコ売り場はどこもかしこも女の子がにぎやかに集まっていて、我先にチョコを買い集めています。

日本のバレンタインと韓国のそれとはどう違うのか? 簡単に違いを挙げると、

① チョコの形が面白い――小さな一口大のチョコなのですが、形が凝っています。例えば、日本でもおなじみの「辛ラーメン」のパッケージをパクったものや、バラの花がささったもの、日本語で「あい」と書いてあるもの、ハンドバックの形をしたものなど、いろいろな種類があります。だいたい1つ300ウォン(約30円)ぐらいでした。

② デコレーションがものすごい――その小さなチョコを入れるカゴが、想像を超えています。一抱えはある大きなカゴに、めいっぱいチョコを盛り込むのが、ソウルのバレンタインチョコの定番なのです(ちなみに、デコレーションは店でやってくれます)。

カゴの大きさは愛の大きさを表わす、ということなのでしょうか。カゴの形はハートのものや、取っ手付きのもの、花やテディベアが付いたもの、さらにウェディングドレスのような形のレースが付いたもの(これはちょっと怨念すら感じて恐ろしいものでした…でも実際買っている人がいて、心底びっくり。男の子が引かないのかなぁ)まで多種多様ですが、2002年は、カゴにふわふわの羽毛がついているのが流行っているようでした。

また、カゴの中にはチョコだけでなく、ぬいぐるみを盛り込んだサンプルもありましたので、チョコ+プレゼント、というデコレーションもあるようですね。デコレーションまで入れると、結構なお値段になります。サンプルで高いものだと、なんと80000ウォン(約8000円)! チョコの量もハンパじゃないでしょうね。もらった男の子はどうするんでしょう。いくらチョコが好きな人でも、食べきれないんではないかしら。ついつい余計な心配をしてしまいたくなります。

③ 義理チョコは基本的にはしない――最近は、会社の人に配ったりする人もいるそうですが、基本的には日本のような義理チョコの習慣はないとのこと。だから、日本より本命にリキが入るのかな? さらに、韓国では以前はホワイトデーの習慣がなくて、バレンタインデーは「好きな人に告白する日」という位置付けだったとか。男の子も好きな女の子にプレゼントをしたりしたそうですよ。

④ 3月14日はホワイトデー、4月14日はブラックデー――現在の韓国では、ホワイトデーが習慣として定着しています。ここまでは日本と同じなのですが、「ブラックデー」という聞きなれない日があるのが、韓国らしいところです。この日は、彼氏・彼女がいない、さみし~い人たちが集まって、みんなでチャジャンミョン(ジャージャー麺)を食べるのです。チャジャンミョンはちょっと甘めの肉味噌がのった麺なのですが、この肉味噌が真っ黒なんです。それにしても、どうしてチャジャンミョンなんでしょうね?

今年のバレンタインデーが、皆様にとって素敵な一日でありますように!
次こそ、男性新人歌手について書きますね。




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